閉館直前の清里現代美術館へ

清里現代美術館、あと数日で閉館という。新宿から高速バスで片道4時間。行ってよかった。

 
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とにかく圧巻。ポスター、チラシ、DM、新聞記事、ビデオといった資料の豊富さ。作家や作品に付随するコンテキストが執拗に集められている。現代美術の抽象的で無機質さとは対極。美術教師だったという伊藤氏の「現代美術を教える」ことの追求の果てのような展示。見てはいけない私的空間に入り込んだよう。別館に未整理なまま渦高く積み上げられた本の山は、伊藤氏の行き場のない情熱がとぐろを巻いているようだった。
 
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美術館ではおさまり切らなかった伊藤氏の執念を感じるのが、このとんでもないデータベース。図録、書籍、展覧会のチラシ、音源、新聞記事などをすべてスキャニングし、Excelで紐付けられている。10年かけて、一人でデータ化したという。すごい情熱。何が彼を突き動かすのか。美術館閉館とともにお蔵入りと言う。残念すぎる。
 
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